お遍路 -henro-

tochikubomakoto_p_10白衣と金剛杖。なむだいしへんじょうこんごう、どうぎょうににん。

今年の夏はお遍路で四国を周った。お遍路とは、簡単に言うと弘法大師に所縁のある四国の88ヵ所のお寺を周ること。

始めはお遍路をする気も特になかった。ヒッチハイクもしくは原付で四国を単純に周ろうと思っていたが、たまたまお遍路のことを思い出し、お遍路にかかる日数を調べてみた。

歩き:4~50日、車:10日、バイク:12日

とあったので、2週間の休みでも行けそうだった。自転車より楽で、車より旅を楽しめる原付を迷わず選んだ。そして近所に住んでいる友人のお母さんが愛媛の松山に住んでおり、たまたまそのお母さんから原付を借りられることになった。それだけではなく、初対面にも関わらずお宅に泊めてもらったりご飯や温泉に連れて行ってもらったりと、大変お世話になってしまった。お母さんありがとうございます。

去年の北海道旅に続き、そんな旅の概要を備忘録も兼ねて書きます。

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遍路地図。このように何も考えなくてもぐるっと四国を一周できる仕組み。

期間:
2013年8月24日~9月5日(13日間)

雨が多かったのに加えて、観光したりのんびりしたりでこのくらい。相当急いで8日ぐらいが最短かも。

ルート:
松山近くの49番浄土寺から反時計回り(愛媛→高知→徳島→香川→愛媛)

時計回りを順打ち、反時計回りを逆打ち(さかうち)という。お遍路の道路標識などは順打ち用に作られているため、逆打ちはそれらを発見するのも一苦労で、より難易度が高い。だが歩きではなく原付を使うので、あえて難しい方を選んだ。ちなみに逆打ちの方がより徳もあるとのこと。

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走行距離:
約1,800km(標識などを見逃して戻ったり、無駄な走り含む)

一番走った日で300kmほど。

天気:
3分の2がまさかの雨。

自分が四国に入る前日までの1か月間雨が降っていなかったらしいが、着いたその日から雨。しかも滞在中2つ台風が通り過ぎていった。神社の人にその話をしたところ「恵みの雨を運んできてくれてありがとう」と言われたので良いことをした気分になることにした。

思い出しただけでも原付×雨のデメリットはこんなにたくさん。

・自分と荷物のほとんどが常に濡れている状態で、生乾き臭との戦い。

・走行中景色を楽しむ余裕がない。ただの修行。

・スピードが出せない。出すと危険。

・カメラを出したりしまったりの手間が倍増。

・そもそも雨だからカメラ出せず、シャッターチャンス逃す。

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荷物:
今回持って行ったのはカメラ、服2日分、下着3日分、タオルや雨具など。後は現地調達。

費用(単位:円)
宿泊費:20,900
食費:16,905
ガソリン代:5,860
Jetstar往復(成田~松山):12,580+2,000(復路のみ金剛杖持ち込み代)
その他(お遍路用品、洗濯代など):22,971
墨書、朱印料:26,400

計:107,616

このうち4万円ほどはお遍路関係の出費。お寺で納経帳というものに墨書と朱印をもらうと、一回300円×88ヵ所で26,400円。

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宿は3分の1が野宿。他にはマンガ喫茶やゲストハウス、旅館やお寺の通夜堂などにも泊めさせてもらった。

お寺での手順:

お寺に着いたら何をするかを簡単に。

1.手と口を洗う

2.鐘を突く

3.本堂にロウソクと線香を立て、札を納める

4.お賽銭を入れる

5.お経を読む

6.もうひとつ大師堂というのが必ずあるので、そちらでも3~5を繰り返す。

7.納経帳に墨書と朱印をもらう

よく晴れた朝早く、空気の澄んだ山奥の寺の誰もいない境内でひとりお経を読んでいると、心から満ち足りた気分になったのが忘れられない。

今回の旅では写真はあまり撮れなかったが、また来年にでも写真展などでお披露目できたらと思う。

旅中雨のため写真があまり撮れないながらも動画を少しずつ回していて、それらを編集し音楽を乗せたものをyoutubeにアップした。製作期間3日間。貴重な晴れ間をふんだんに使用しました。よかったら以下URLよりご覧ください。

(画面がぼやけるときがあるので、そのときは再更新してみてください)