あれから10年

震災から約３ヶ月後の2011年7月。初めての個展で販売したポストカードの売上と募った義援金を寄付するため、福島県南相馬市を訪れた。南相馬は父の故郷、僕にとっては田舎になる。

毎年お盆と正月に集う親戚の家は原発から20km圏内にあるため当時は警戒区域に入り、家へと続く国道が封鎖されていた。事前に話は聞いていたけどショックだった。マンガの世界かと目を疑うような光景だった。
あらゆる回り道をしてみたけどどんな小さな道にもバリケードが張られていて、それ以上家に近づくことは当然できなかった。

忘れたい、忘れたくない、色々な想いがあれど、自分の中で忘れられない出来事。